HEVENS DOOR
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追い求める父の背中 そのさん
サブタイトル「 あきらかに不審人物なんですけど、信用はしてもいいと思える人でした。
今度、稽古をつけてもらえればいいのですが 」 by 刹那
side 士郎
そんなこんなで、気がついたら林の中にいて、そこで会った女の子と話をしていたら、いきなり鬼に襲われた。
その少女には逃げて欲しかったが、意地でも残りそうな雰囲気だったので二体だけ任せることにした。
しかし、こちらの鬼を早く片付けて、援護をしに行く分には構わないだろうと考え、
出来る限り早く鬼を倒し、彼女の援護へ向かおうとしたときに目に入ったのは、
一体を倒し終え、気を緩めてしまったのか木の上にいる鬼の存在に気づいていない少女の姿だった。
「上だ!! 」
その声に反応し、彼女が持っていた大太刀で鬼の武器を防ぎ、鍔迫り合いの状態へと持っていくが、
鬼の体格は少女の二倍以上はあり、力勝負になると不利だというのが、誰の目で見てもはっきりとしている。
その予想どおりに、少女の身体が段々と押され始める。
このままでは・・・・・・と思い、強化の魔術を自身の身体に対して使い、
『走る』という概念を文字通り強化する。
鬼は少女の方に全神経を注いでいるようで、接近しているこちらには気付いていない。
手に持つのは、聖堂教会の審問の組織 『埋葬機関』 の代行者の第七位、 『弓のシエル』 が愛用した、
対悪魔払いに使われる、剣全体が黒く染められた剣 『黒鍵』
そのフォルムは、西洋のレイピアに近く、刺突用の武器に見えるが、代行者 『弓のシエル』 は、
その名が表すとおり、この剣を投擲武器として使い、様々な使徒をその手で滅ぼしてきた。
どちらかというと、士郎自身も弓の矢として用いることが多いが、今回は刺突用として使う。
何故なら、黒鍵を投擲するには少々特殊な技術が必要になることと、鬼との距離が近すぎることが関係してくる。
それに 『黒鍵』 は、概念武装として用いられるため、魔的・霊的な存在である鬼などに対しては、絶大な効果を発揮する。
黒鍵の剣先が鬼の肉体を突き破り、鬼の力が抜けていく。
鬼の肉体が消えていく様は、まるで流れ星のようで幻想的な夢を見ているような気分にさせてくれるが、
そんなものに浸っている余裕は無い。
鬼が消えていっている先に、少女の姿を見つけ、
「 ふぅ、怪我はないか? 」
その言葉をかけられた少女は、鍔迫り合いをしていた格好のままキョトンとした表情をこちらに向けたまま固まっていた。
「 えっと・・・・・・、大丈夫か? 」
しばらく経っても、反応がなく心配になり、もう一度問いかける。
それで、ようやく気がついたのか、かなりのオーバーリアクションであたふたとしだし、
「 え、えぇ。はい。大丈夫です、大丈夫ですとも。 」
早口になりながらも、無事だということを士郎に伝える。
その姿に、先程の剣士然とした雰囲気とのギャップを感じ、士郎は笑みを漏らしてしまう。
そうしていると、まだ少女の名前を知らないということに気付き、名前を聞くことにする。
「 俺の名前は、衛宮士郎だ。 君は? 」
少女のほうも大分落ち着いてきたみたいで、こちらの質問の意図をしっかりと理解したらしく、
「 私は、桜咲刹那です。 衛宮さん、先程は助けていただきありがとうございました。 」
ぺこり、と会釈をする刹那。
その会釈を見て、士郎は笑みを浮かべたまま刹那の方へと近寄っていき、
「 桜咲だな。
ところで、ここの管理者のところへ行きたいんだが、案内してくれるか? 」
あたりは暗くなっている、詳しい時間は解らないが、このままでは今晩は野宿になってしまうだろう。
ここがなんでもない林なら野宿をしても良かったのだが、ここが女子校エリア内の林だと解ってしまった今では、さすがに野宿するのはまずいのではないかと思う。
その為、ここを管理している者を尋ねようという結論に至ったのだが、士郎は管理者がいる場所を知らない。
だから、刹那に案内を頼んだのだ。
「 管理者・・・・・・学園長のことですか?
それでしたら、ここからそんなに遠くないので案内しますよ。 」
少し考えた後、快く了承の返事をくれた。
「 ありがとう 」
と、一言だけ感謝の気持ちを伝える。
では、いきましょう。と言い、刹那が歩き出し、士郎は刹那の後ろについてく。
そうして、しばらく歩いていると、刹那が歩くスピードを落とし、士郎と並ぶ形になる。
「 いくつか質問させてもらってもよろしいですか? 」
どうやら士郎に質問をしたかったみたいだ。
まだ、この世界に来たばかりだったので、あんまり突っ込んだ質問をされると困るのだが、
この場合、質問を拒否すると不審に思われそうなので、質問を受けるしかなかった。
「 あぁ、俺で答えられることなら答えるぞ 」
とりあえず、刹那もこちら側の人間みたいなので、士郎自身の魔術を誤魔化すだけでいいので気が楽だ。
刹那は、少し考えるような仕草をし、
「では、衛宮さんは、どちらからいらしたんですか? 」
( ほら、きた! やっぱり、きたよ。 こういう答えにくい質問・・・・・・ )
とりあえず、この間まで住んでいたところから来たのだと、答えるのが適当と考え、そう答えることにする。
「 えっと・・・、イギリスから来たんだ。 」
実際、遠坂やセイバーとアインツベルンの森へ行く前は、イギリスに住んでいたので嘘はついてない事になるが、この世界が異世界であることに士郎は全く気付いていないので、この答え方はあまり適切ではないのだが・・・・・・
「 イギリスからですか・・・・・・
ところで、流石にもう赴任してきた一般人という嘘は突き通せないことは理解してますよね? 」
と、事態が急変しそうなことを、かなり真剣な顔で言ってきた。
( ・・・・・・やっぱり、そんなに甘くないよね )
これからの説明が面倒だと思いながらも素直に答えるしかない士郎であった。
「 ・・・・・・はい 」
10分後・・・・・・
俺、衛宮士郎が迷い込んだ学校がなんだか物凄いことに気付くのでした。
「 どうしました? 衛宮さん。 入らないんですか? 」
学校に着いてからというものの、俺はこの学園の規模の大きさに驚きっぱなしだった。
その極めつけが、今俺の目の前にある学園長室の中にいた二人の人間・・・・・・?
なんだか、頭の形が尋常じゃない老人と、その老人とは全く釣り合わない、
まるでフランス人形のような金髪の少女だっ・・・・・・いや、幼女だった。
その二人は向かい合って囲碁をしている最中らしく、囲碁は高校時代の時に一成と打っていた程度の知識しかない、ドが付くほどの素人だが、その素人目に見ても白(少女が打っている石)の方が優勢なのが見て取れた。
パチッ!
と、石を打つ心地よい音が部屋の中に響き渡る。
「 ほぁ! ちょ、待った! 待ったじゃ! 」
どうやら、今の一手が決定的な手だったらしく、慌てて 『待った』 をかける老人。
その老人の提案を、もう待たん! と言って却下する金髪の幼女。
そんなやり取りをしている途中で、その老人が士郎たちが来たことに気付き、
「 刹那君か? すまんかったのう。
それで刹那君、その人が、さっき言ってた怪しい人物かね? 」
と、俺の隣にいた桜咲に確認を取る。
( ・・・・・・けど、やっぱり怪しい人物って目で見られてたんだな。 )
なんて考えていると、
「 おっと、手が滑ったわい。 」
そう言って、囲碁盤をひっくり返す老人。
手が滑ったなんてことを言っているが、確実にワザとだ。 ワザとって言ったらワザとだ。
「 うわっ!? な、なんてことしてくれるんだ、ジジイ! 」
金髪の幼女が老人の服を掴んで身体をガクガクと揺らす。
しかし、老人は我関せずといった感じで口笛を吹きながらあさっての方向を向いていた。
「 何のことじゃ? ただ単に、手が滑っただけなのじゃから事故じゃよ、事故。 」
( いや、どう見てもワザとだったんだが・・・・・・ )
そんなこと思いつつも、学園長室に入ったままの状態から動けないでいる士郎。
隣にいる桜咲は、ははは・・・・・・と、渇いた笑いを浮かべていた。
士郎たちのことがスルーされていると言うことに少なからず、ありえないだろ・・・・・・と思ったりもしたが、
それも次の乱入者によって状況が一変したり、しなかったり。
「 学園長! 客人が来ているというのに、客人を放置とはどういうことですか? 」
と言いながら士郎と桜咲の横を通っていく一人の女性。
腰元まで一部の乱れのないブロンドの髪の毛、スラリと伸びた長い手足、顔は見えなかったが、この凛としたとか、クールと言う言葉がぴったりと当てはまるであろうアルト調の声、その雰囲気が彼女が飛びっきりの美人であることを告げていた。
まぁ、先程の言葉には怒りの感情しかこもっておらず、学園長が冷や汗を掻いていたのは、ここだけの話である。
「 エヴァンジェリン、あなたもですよ 」
その女性が、金髪の幼女のほうを向いて、同罪だということを告げる。
「 ・・・・・・チッ 」
幼女は、ばつの悪そうな顔をして、老人の服から手を離す。
幼女から解放された老人は服の乱れを直し、一息ついてから、
「 オ、オホン!
・・・・・・で、君は何者かの? 」
その一言でこの部屋の空気が一変する。
嘘をつくことを許さないという鋭い目線で、老人が士郎を睨み付ける。
「 え、えっと。 私の名前は衛宮士郎です。
とある事故に巻き込まれてしまったみたいで、気がついたら、ここの森の中にいました。
まぁ、見るからに怪しいですが決して怪しいものではありません。 」
とりあえず、今自分が理解できていることと、自分が怪しいものではないと言うことを伝えることにする。
この場合、自身の名前を明かすのも現在協会からの封印指定を受けている士郎にとっては得策ではないのだが、ここの人たちからの信頼を得るためには仕方ないと割り切って名を明かしたのだが、意外なことにもその名前に対する周囲の反応は全くと言ってもいいほどなかった。
「 ふむ・・・・・・衛宮士郎君か聞かない名じゃのう。 本国の魔法使いかの? 」
どうやら本当にこの名前を知らないようだ。
封印指定にまでなっている魔術師の名を知らないのは少々おかしいのではないかと思う。
それに、本国と言うのもよく分からないが自分は当然の如く、その本国のものではないと言い切ることができる。
「 いえ、私は本国のものでは・・・・・・!? 」
ま、魔法・・・使い?
魔法・・・それは、魔術師たちが目指しているものであり、文明の力を使っても実現不可能な 『 奇跡 』
とも呼べる事象を引き起こす神秘である。
現在、魔法と認識されているものは五つしかなく。
そのどれもが、一代の魔術師では到達できないものであり、魔法の体現が魔術の根源へといたるものだと信じて、家系の宿命としている魔術師が殆どである。
そして、魔法使いと呼ばれているものも現在では4人しかおらず、魔法使いの動向を探るだけでも並大抵のものでは魔法使いへたどり着く前に挫折すると言うのに、この老人の言葉からは、魔法使いが普通に存在しているような感じが感じられる。
「 あ、あの・・・・・・つかぬ事を伺いますが。 魔法使いって何人いるんですか? 」
何故だか嫌な予感がビンビンに・・・・・・そりゃあもう、髪の毛を一部だけ逆立てながら、
「 父さん、妖気です! 」
なんてことを言ってしまいそうなくらい嫌な予感がしたが、状況をいち早く理解するためには、
ここを突き詰めていくしかない。
その質問に老人は、何を言っているのかという顔をするが、とりあえず質問には答えてくれる。
「 何故そのようなことを聞くのかわからんが。 魔法使いの総数は約6700万人といわれておるのう 」
「 6、6700・・・・・・ 」
この老人が言うには、世界に6700万人もの魔法使いが存在しているらしい。
この時点で、違和感を感じる。
「 魔術師ではなく魔法使いなのですか? 」
魔術師 ・ 魔法使い、
この二つは、普通の人が聞くと似ているものか、同じようなものとして認識してしまうが、士郎たち魔術を扱う者から言わせてみれば全く違うものである。
よって、この問いに対して、士郎が知っている常識の通りに答えるならば問題は見当たらないことになるが、
士郎の常識通りではない答えが返ってきたならば、かなりの問題を見つけてしまうことになる。
まぁ、宝石翁の系譜の者ならば、大喜びの展開なのだが・・・・・・
士郎は宝石翁の系譜ではない上に、そういった研究者としての魔術師という側面がないので、
面倒なことになったと感じるだけなのだが・・・・・・
「 ふむ・・・・・・? 呼び方が違うだけではないのかの? 」
( やっぱり・・・・・・。 何かおかしいぞ )
士郎が予期していた通りにここでは、魔法使いと魔術師が同一の存在となっているみたいだ。
なんか・・・自分だけじゃ手に負えない状況になってきてるみたいだ。
「 なにか、心配事でもあるのかね? 」
やばい状況うになってきたために、呆然としていたのを不審に思って探りを入てきたみたいだ。
とりあえず、この問題を解決するためには、この人たちの協力が必要みたいだ。
ならば、今の状況をしっかりと説明しなければならないだろう。
全く違う魔術関連の常識を持ち、この地のオーナーであり、魔法関係者であるこの人たち、
そう・・・・・・異世界の住人たちに。
あとがき
はい。更新がかなり滞っていたこと、重々承知しておりますとも・・・・・・
ということで、言い訳をさせてもらいます。
引越しや自動車学校などがあったため、なかなか執筆する時間がとれず、
そしてさらに、プロ野球開幕というすばらしいイベントがあったのです。
後半のは、言い訳ですらないと言うことは聞き流してやってください。
そして、前回の話に対してのコメントがついていたので、読んでくれてる人もいるんだなぁと、猛烈に感動しているタキオンです。
とりあえず、皆さんこの話がつまらないわけじゃないみたいなので、本当によかったです。
そして、アドバイスをしてくださった、にさんと、名無しさん。
大変参考になりました。
今後、その点を改善できるようにしっかりと勉強していきますので、これからもよろしくお願いします。
次回更新は書き上がり次第しますが、遅くなっても気長に待ってやってください。
以上、タキオンでした。
初めまして、怪人20HN(旧HN・ふきのとう)と申します。
技量が低いため、駄作ばかりではありますが、スパロボ、DMC、ひぐらし、ローゼン・メイデン、月姫などの2次SSを自分のHPに載せています。
唐突でありますが、管理人さんのサイトを「チラシの裏」にリンクさせて頂いても、よろしいでしょうか?
なお、自分については、コレを読んでいただけると、幸いです。(汗)
ttp://tirasi.ame-zaiku.com/sonota2/SOfuki.html
追伸
申し訳ありませんが、この書き込みは、『チラシ』だけにコピペです。(汗)
確かに確認しました。
リンクしてもらっても大丈夫です
黒鍵は黒いから黒鍵と言う名前…
ではなく、握りは赤っぽい色で、
刀身は通常の剣のように銀っぽい色だったはずです。
Fateのウェポンリストが一番分かりやすいのですが…
あれなら、メルブラのサイトのキャラ紹介ページにありますし。
あと「・」を使うところはもう少し厳選した方が良いのと、使う場合は「……」という三点リーダ二つ、という形で使う方が良いですよ。
・・・と打って、変換すれば三点リーダが出るはずです。
あと、一文が長すぎます。そして説明になってます。描写と説明は違う、と心得ましょう。
「しかし、こちらの鬼を早く片付けて、援護をしに行く分には構わないだろうと考え、出来る限り早く鬼を倒し、彼女の援護へ向かおうとしたときに目に入ったのは、一体を倒し終え、気を緩めてしまったのか木の上にいる鬼の存在に気づいていない少女の姿だった。」
たとえばこの部分ですね。
「手早く鬼を倒し、援護をしようと少女の方へと向かう。そこで目に入ったのは、気が緩んでいるせいか頭上の鬼に気づいていない少女の姿だった。」
出来るだけ原文のまま修正したので多少文章が硬いですが……無駄を省くとこんな感じですね。士郎の視点で見ている、ということを忘れないでください。
刹那の方を見て、頭上の鬼に気づいていないことを理解するまではいい。しかし、士郎はそこから、一体目の鬼を倒したところだから気が緩んでいるんだ、とは考えないと思います。正直、気が緩んでいる、ということが分かるかも疑問です。
次、「こちらの鬼を早く片付けて、援護をしに行く分には構わないだろうと考え、」の部分は長すぎです。早く片付けて、と考え、早く鬼を倒し、と続けば助長でしかないでしょう。
小説は長ければ良いというものではない。言葉を取捨選択し、良い言葉・必要な言葉を連ねるのです。一気に大量に書いてみて、少し時間を置いてから自分で推敲してみてはどうでしょう。
あと、誤字見つけたので報告。
「やばい状況う」
下の方ですね。
即興でちょっと一部を推敲してみますので参考までに。
「魔術師 ・ 魔法使い、
この二つは、普通の人が聞くと似ているものか、同じようなものとして認識してしまうが、士郎たち魔術を扱う者から言わせてみれば全く違うものである。
よって、この問いに対して、士郎が知っている常識の通りに答えるならば問題は見当たらないことになるが、
士郎の常識通りではない答えが返ってきたならば、かなりの問題を見つけてしまうことになる。
まぁ、宝石翁の系譜の者ならば、大喜びの展開なのだが・・・・・・
士郎は宝石翁の系譜ではない上に、そういった研究者としての魔術師という側面がないので、
面倒なことになったと感じるだけなのだが・・・・・・」
この部分を推敲してみます。
「魔術師と魔法使い。この二つは一般人にとって同じようなものだが、魔術師にとっては全く意味の異なる言葉だ。
この問いに対して、魔術師なら当然の常識通りに答えるならば問題はない。しかし、そうでなければ事は重大だ。
危惧している通りなら、宝石翁の系譜の者であれば大喜びするだろう。しかし、宝石翁の系譜ではなく、平行世界の運営に興味がない自分にとっては単なる面倒な事態でしかないのだが……」
ざっとこんな感じでしょうか。さっきと同じように原文はできるだけ残しました。最後の方はまだちょっと変ですね……。まぁ、参考までに。